ジオメット®処理

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ジオメット処理とは?

近年、世界的に環境問題がクローズアップされ、有害物質などの法規制が強まりつつあります。特に防錆表面処理で有効とされてきた六価クロム化合物は環境規制より使用が制限又は削減されていく方向にあります。このような中、松山技研(株)では長年に渡り培ってきたダクロタイズド処理の技術をもとにクロムフリーの技術としてジオメット®処理を導入し現在各自動車部品を中心にご採用頂いております。

ジオメットの皮膜構成

ジオメット®処理皮膜はシルバーメタリックの外観です。その構造は金属フレークが層状に重なり特殊無機バインダーにより統合された形となっています。
膜厚としては8μm程度の薄い皮膜ですのでボルトとナットの嵌合も良好です。
2C2Bが標準工程です。

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ジオメット®の特徴

1. 耐熱耐食性に優れています。

100℃程度で表面のクロメートが破壊される電気亜鉛めっきと比較し、その被膜は高温に長時間耐えることができます。

< 耐熱耐食性試験 >
試験方法:サンプルを250±3℃の恒温槽中に12時間保管。室内で放置・冷却後に外観評価を実施。その後直ちにSSTを1200時間実施し評価。

判定
外観試験:ふくれ、素地露出、はがれ、われなど欠陥無き事
SST:ふくれ、素地露出、はがれ、われなど欠陥無き事

結果
外観試験:合格
SST:1200時間後において赤錆発生無し合格

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耐熱耐食SST1200Hr

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耐熱耐食SST1008Hr後

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耐熱耐食SST504Hr後

2. 異種金属接触腐食(電食)に防止効果があります。

通常、異なった腐食電位を示す金属や合金が接触する時、例えばアルミ部材とアルミに比べて貴な金属(鉄やステンレス)部品が組み合わされた場合に異種金属接触腐食が生じる恐れがあります。ジオメット®の場合、ジオメット®被膜は腐食電位がアルミニウムに近い事、コントロールされた亜鉛の犠牲保護作用を有する事により異種金属接触腐食防止に効果があります。

3. 耐塩水噴霧性及び耐サイクルテスト性に非常に優れています。

処理可能な素材は、鉄や鋳物はもちろんSUS、アルミ、焼結金属等きわめて広範囲に及びます。

< 塩水噴霧試験(JIS-Z2371に基づく)>
塩水噴霧試験1500Hr後赤錆発生無し

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GEOMET®720


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処理可能サイズ表

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ネットコンベアー式オーブン

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処理工程

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製品サンプル 国内及び海外自動車メーカー採用

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製品サンプル 国内大手農業機械メーカー

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製品サンプル 太陽光パネル等の環境エネルギー関連に採用


ジオメット®720PLUS処理

PLUS処理はジオメット®処理に新しい特性を付与し各種性能を向上させます。

  1. ジオメット®処理の更なる耐食性を向上させます。
    ジオメット®処理された被膜上にPLUS処理する事で、耐食性、対薬性が向上します。

  2. ガルバニック腐食の防止に効果があります。ジオメット®処理を行った後のゴムホースとのガルバニック腐食の防止に効果があります。

  3. 摩擦係数を安定させます。

  4. 水系クロムフリーのトップコート処理で、公害の心配がありません。

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